フットケア外来では、足の皮膚や爪の病変について診療します。足は私たちの日常生活で重要な役割を果たしており、運動や歩行、姿勢の維持に欠かせない部位です。しかし、長時間の立ち仕事や運動不足、不適切な靴の選択などによって、足にさまざまな問題(潰瘍やびらん)を発生することがあります。下肢の潰瘍の原因には血管病変が関与していることも多くあり、動脈閉塞による虚血性潰瘍や静脈の逆流閉塞によるうっ血性潰瘍があります。下肢血管病外来では、これらの原疾患である慢性動脈閉塞症や下肢静脈瘤および深部静脈血栓症について診断治療し創傷治癒に結びつけます。
当センターでは下肢病変に対する診療を血管外科医と形成外科医のチームで行うことにより治療を確実に行うことができます。
〜トピックス〜 再生医療
P R P(plate rich plasma;多血小板血漿)療法
この再生医療(第3種)を用いた褥瘡(床ずれ)や皮膚潰瘍の治療も行っています。
下肢静脈瘤は、下肢の表在静脈の弁不全により血液が逆流し、表面の静脈が拡張蛇行する状態です。
下肢静脈瘤の症状には、次のようなものがあります。
下肢倦怠感やむくみ
こむら返り
熱感や疼痛
痒みや湿疹
色素沈着や潰瘍
血栓性静脈炎
下肢静脈瘤には次のようなリスク因子があります。
女性(特に2人目以降の妊娠)
加齢
肥満
遺伝性
長時間の立ち仕事
民族性
下肢静脈瘤の手術適応
上記の症状があり、日常生活に支障きたしている人。静脈瘤があるだけで症状がない人には治療適応はありません。
治療法
レーザーによる血管内焼灼術
シアノアクリレートによる血管内塞栓術
圧迫療法
硬化療法
静脈瘤切除術
上記を組み合わせて治療を行います。すべて保険適応内で行います。
治療日は水曜日で、最低1泊入院していただき、下肢エコーで
治療効果を確認し退院します。