2006.02.01 更新
[循環器科]池田 久雄
心臓を栄養している血管を冠動脈と言います。生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙)などが存在すると、冠動脈の血管壁が傷害され、次第に動脈硬化性病変(プラーク)が形成され、冠動脈が狭くなっていきます。プラーク内部は多量の脂質を含み、やわらかで破裂しやすい状態(不安定プラーク)だと考えられています。この不安定なプラークが破裂すると血栓(血液の固まり)が形成され、血液の流れが悪くなり、急性冠症候群(不安定狭心症・急性心筋梗塞)が発症します。これらの事は脳の血管にも当てはまり、動脈硬化が進むと脳梗塞や脳出血が発症します。
冠動脈のMDCT装置は、プラーク存在の有無や冠動脈術後の診断に有用です(図を参照)。頭部MRIは脳血管の動脈硬化の有無を診断するのに最適です。血管ドックで異常が発見され精密検査や治療が必要と判断された場合、当センター循環器科・脳卒中科が適切な治療方針を指導します。
下記のような標準検査(7項目)を行います。
① 血液検査 ②尿検査(尿定性) ③ 血液サラサラ度検査 ④ 心電図
⑤ 頚部エコー ⑥ 脈派検査 ⑦ 64列MDCT※
※MDCT(Multi Detector row Computed Tomography)
MDCTとはマルチスライスCTのことであり複数の検出器で一度に信号を受け取るため、撮影時間を短くでき、長い呼吸停止をしていただくことなく撮影ができるようになりました。また、体の厚さによって被曝線量を低減させるシステムを備えているため、無駄な被曝を抑え安心して検査を受けていただきます。
オプション検査 ⑧ 頭部MRI
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